子供との接し方を理解する
既にご紹介したように、子供たちは遊びの中から自然といろいろなことを学んでいく能力を備えていますが、大人が正しい接し方を理解し、サポートすることでさらに効果的に学習し、能力を高めていくことができます。
サポートの仕方にはいろいろありますが、その中の一つで私たちが重要視しているものに”Open-ended questions”というものがあります。Open-ended questionsとは一つの正しい答えを求めない、様々な答え方がありうる質問の仕方のことを言います。何を答えても正解・不正解はないのですから、子供たちは間違いを恐れず、創造性を発揮して積極的に発言できるようになります。
一般的に日本人の集団では、学校でも、社会人になってからでも、「質問はありますか?」と聞かれても大勢の前で質問する人は多くありません。「何か意見・コメントはありますか?」と言われてコメントする人はほとんどいません。「こんなことを発言したら常識がないと思われるのでは?」とリスクを恐れる方が多いからだと思います。
一方で、海外への留学経験等ある方はお分かりになると思いますが、海外ではこのような場で挙手、発言する人がとてもたくさん出てきます。しかしその発言内容を良く聞いてみると、英語が苦手な日本人からみてもそれほど大した内容を話していなかったり、場合によってはとんちんかんな回答になっている場合も多々あります。しかし、質問者はどんな回答であっても決して否定することなく、うまく話をつなげていきます。したがって発言者がみんなの前で恥をかくことは決してありません。この対応の仕方は相手が幼児であっても大人であっても同じです。この点は日本の学校の先生にはぜひ見習ってほしい点です。
ISLEでも、この正解を求めない質問・話し方を非常に重視しており、幼児期から子供の積極性、創造性を高める取り組みを行っています。